包括的なソフトウェアを備えた自動MCU

S32K3は、NXPのS32自動車プラットフォームをゲートウェイおよびドメイン制御からゾーン制御およびエッジノードに拡張します。

さらに、複数のアプリケーション間でソフトウェアを再利用できるため、車両ソフトウェア開発の複雑さが軽減され、Tier1や自動車メーカーの負担が軽減されます。

S32K3セキュリティソリューションには、まだ開発中のISO / SAE21434標準と将来のOEM要件を予測するように設計されたハードウェアセキュリティエンジンが含まれています。

NXPは、ハードウェアに加えて、独自のファームウェアと暗号化ドライバーを提供し、サードパーティプロバイダーとの契約のコストと複雑さを軽減することを目的としています。

ファームウェアは、ハードウェアセキュリティエンジンのパフォーマンスを最大化し、不正アクセスをブロックしてセキュリティサブシステムの整合性を保護し、進化するサイバーセキュリティの脅威に対処するためにフィールドアップグレード可能です。

お客様は、安全フレームワークソフトウェア、コアセルフテストライブラリ、ロックステップコアなどのハードウェア機能、ISO 26262要件への準拠を容易にするクロック/電力/温度モニターなど、機能安全に対するS32K3のシステムレベルのアプローチの恩恵を受けることができます。

さらに、S32K3はNXPFS26安全パワーマネジメントICとともに発表されています。この組み合わせには、ソフトウェアドライバー、リファレンスデザイン、および共同安全ドキュメントが含まれており、安全アプリケーションの顧客開発タイムラインをさらに加速します。

独自のリアルタイムドライバー（RTD）パッケージは、AUTOSARとプロプライエタリソフトウェアアーキテクチャの両方の低レベルドライバーを組み合わせたものです。これにより、個別のアーキテクチャを維持する必要がなくなったTier1および自動車メーカーにプラットフォームの再利用が提供されます。

RTDパッケージは製品グレードであり、ISO 26262標準に準拠します。これにより、顧客コードの検証に必要な時間を短縮できます。

S32K3は、安全な無線ソフトウェア更新用に設計されています。スマートメモリ設計により、通常の実行時に更新をダウンロードでき、自動アドレス変換機能により、ソフトウェアを再構成する必要がなくなります。

これらの機能を組み合わせることで、リセット後すぐに新しいソフトウェアバージョンに切り替えることができ、元のソフトウェアはロールバックオプションとして保持されます。

S32K3ファミリは、最大3つのArm CortexM7コアを備えた512KB〜8MBのフラッシュのスケーラビリティを提供します。さらに、標準のQFPと比較してフットプリントを最大55％削減する画期的なMaxQFPパッケージを提供する最初のNXPMCUです。

S32K3のスケーラブルなハードウェアと使いやすいソフトウェアの組み合わせは、次世代の車両機能の革新を加速することを目的としています。

S32K3ファミリの最初の製品のエンジニアリングサンプル、評価ボード、およびソフトウェアパッケージが、アルファ版のお客様にご利用いただけるようになりました。リードデバイスの生産は2021年の第4四半期に計画されています。